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川口営業所(県交北部交通)

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高知市街のすぐ北には四国山地の険しい山々が迫っており、平成17年の合併までは、旧・高知市に面して土佐山村、鏡村の2村がありました。旧・高知市と2村の面積は145㎢と119㎢で近いのに対し、人口は30万人超と3000人足らずで、100倍以上の差がついており、いかに2村の地形が険しく、高知市街に近くとも発展の余地が少なかったかわかろうというものです。
鏡村は村名の由来でもある鏡川流域に集落が散在しており、鏡川本流と、支流の的渕川の合流地点にあたる川口地区にわずかながら中心市街が形成されています。バスはかつて高知市街から乗り入れて川口で分岐し、柿ノ又、狩山、土佐山へと向かっていたこともあり、川口に高知県交通の出張所が置かれ、支線の管理と車庫機能を受け持っていました。子会社の県交北部交通への移管を経て、平成26年に支線はすべて廃止されましたが、残った川口-高知を運行するため川口車庫は変わらず残っていました。川口の立場が大きく変わったのは平成28年のこと、高知県交通と土佐電鉄が合併したとさでん交通の方針で一宮営業所が廃止され、そこに入居していた県交北部交通は車庫と営業所を同時に失ってしまう羽目になってしまいます。その際、既設の設備を活用するため川口に本店を移転、運行管理者を配置して柳瀬とともに営業所へ昇格し、ただの出先車庫から本店兼営業所になりました。
現在も法的に営業所として機能しており、併設の車庫に3台が駐在するほか、とさでん交通桟橋車庫の一角を間借りした出先車庫を管轄しています。川口-高知線は高知-土佐山線と統合されて一体運行されるようになっていて、川口に駐在する3台は川口始発の2運用と、30分ほど回送して土佐山始発の1運用で運用されます。

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車庫の奥行きは中型車が収まる程度しかなく、手前にスペースが空けてあるのは方向転換のためと思われます。詰め込めば屋内に4台、手前に5台は置けるでしょうか。

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事務所部分。

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待合所。きれいに改装されて、窓口の跡すらありません。

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裏手から。

撮影:2015.08 / 2021.05

by hirobus2012 | 2021-05-16 23:27 | バス車庫_高知県 | Comments(0)

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