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宮之城車庫[鹿児島交通]

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薩摩藩において御一門4家に次ぐ権勢を誇った大身分4家のひとつ、宮之城島津家1万5千石の本拠地として、また出水・大口・国分・帖佐・鹿児島・川内と四方へ道が通じる内陸の交通の要衝として栄えてきた宮之城町は、今でも6方向へ向かって国道が伸び、高校や警察署、国や県の出先機関が置かれて地域行政の中心地としての地位を確固たるものとしています。そんな宮之城は先述のように交通の要衝であり、またちょうどバス会社のエリアの境界に位置していたことから一社の手によって占有されることなく、現在でも大口(伊佐)からは南国交通が、川内からは鹿児島交通(旧・林田バス)が、鹿児島からはJR九州バスが乗り入れ、3社とも車庫を置いています。
特に鹿児島交通が運行する上川内-宮之城線は、鹿児島交通の前身のひとつである林田バスのさらに源流となる、林田熊一の個人事業の創業路線でもあり、大正7年から続いている歴史ある路線です。当初の終点は宮之城市街を抜けて5km先の宮之城温泉(当時は湯田温泉)にあったそうですから、のちに霧島温泉の開発という一大事業に取り掛かる林田熊一の温泉輸送への着眼は、旅客自動車運送事業の創業当初からあったのでしょう、車庫もおそらくは湯田地区にあったものとみられ、現在も入来-宮之城温泉線の終点に湯田車庫の名前が残ります。途中経緯は不明ながら昭和40年代には市街から西へ外れた現在地へ移転、宮之城営業所として整備工場を併設し、広大な敷地を誇っていましたが、減便によって車庫へ格下げ、土地も売却したのか半減し、現在は一般路線車の駐在は4台程度とみられます。構内に併設の宮之城車庫バス停は上川内-宮之城線での終点でもあり、平日土曜10往復、日祝4往復+下り2便がここを起終点とします。
なお、写真では多くのバスが停まっていますが、その中には川内高校、薩摩中央高校のスクールバスや、廃車体も含まれているようです。

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事務所。半分は2台分の整備工場でしたがいまは車庫として使われているようです。

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撮影時、宮之城販売所の表札が掲げられていましたが、ホームページに記載はなく販売はもう行っていないのでしょう。

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洗車場。

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バス停。



撮影:2020.01

by hirobus2012 | 2020-11-29 22:10 | バス車庫_鹿児島県 | Comments(0)

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