石見市木自動車駅
2017年 08月 01日
自動車駅として訪問対象となっており、インターネットに掲載のあるものの多くは、国鉄が設置、保有したものです。石見市木自動車駅は私有建物に委託されていたためなのか、情報が少ないですが路線バス、路線トラックの歴史を調べるうえで重要な存在です。
石見市木駅の始まりは、昭和9年の広浜線全通にまで遡ります。村の有力者であった現所有者の先祖が、長距離バスの開通を知って人・物資の集散地とすべく、倉庫を建築、一部を駅としたのが始まりにあたります。そのため、街道集落である市木からは外れており、集落内には別のバス停もありました。しかしながら、切符を扱っていたのはこちらだけで、また貨物取扱いも行っていたために相当にぎわっていたそうです。市木はかつて石見・安芸の国境を挟んで大朝とともに宿場町としてにぎわっていましたが、交通の進歩に伴って宿場町としては衰退し、設置者の先見は正しかったことが証明されました。
駅業務は設置者(所有者)に委託されていました。昭和60年の時点で委託駅としてカウントされておらず、それ以前に委託を解除されたようです。おそらく貨物輸送の廃止と、切符購入文化の衰退で業務量が減少したことが理由と思われます。
撮影:2015.03
by hirobus2012
| 2017-08-01 21:27
| 待合所・自動車駅
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