寄井座天井広告 神徳自動車

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テレビもインターネットもない時代、演劇や浄瑠璃は今では考えられないほど人気のある娯楽でした。そのため劇場は地方にも多数あったようで、そのうちいくつかは保存、あるいは現在まで営業されており、観光地として見直す動きが出ています。
徳島県の山あいの町、神山町の中心地である寄井には、寄井座という劇場がありました。大正時代~昭和初期に建てられたという寄井座は、昭和30年代にその地位を失い、建物が大きいことを活かして工場へと変貌しました。最近になってかつての劇場としての価値が見直され、工場化の際につけられた天井が外され、出資者が趣を凝らした天井広告が再び姿を現したのです。
その中のひとつに、神山から徳島へ至る路線バスを運行していた神徳自動車の広告がありました。1枠使うのが基本で、複数の枠を使うのは製糸工場や造り酒屋といった大資本であった中、神徳自動車は3枠を使っており、繁栄ぶりがみてとれます。

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寄井座外観。神山町は町おこしが盛んで、寄井座も再び劇場として活用したいと考えている人もいるようですが、消防法などの絡みで難しいようです。

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なかなかポップなバスの絵が目を引きます。神徳が小さく、自動車が強調されていて、「自動車」が希少な時代であったことを感じさせます。

なお寄井座は常時公開されている施設ではありません。筆者は偶然に見せていただけましたが、突然訪問しても内部を見られない可能性のほうが高いです。

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by hirobus2012 | 2017-07-07 22:11 | その他 | Comments(0)

2018.09.12 これまで営業所と附設の車庫をまとめて「営業所」として紹介してきましたが、以後は本来の法令上の解釈に基づき、営業所附設の車庫についても「○○車庫」として紹介することとします。


by 二重谷鉄雄